News 2. タイへ新たに住む方へ。~一般化の難しさ~

ニュースへのコメント

こんにちは。もうそろそろ4月からの新年度に向けた、人事異動の内示が出たりする頃でしょうか。
または、4月から心機一転、タイで頑張るぞーという方もいるかもしれません。
今日は、そんな方々へお伝えしたい事を少し書きます。

タイ消費”西野マジック”に沸く 経済効果100億円 前日本代表監督が手腕 サッカーU23アジアで8強

日経・2020.1.16

タイ消費"西野マジック"に沸く 経済効果100億円(写真=共同)
【バンコク=岸本まりみ】サッカー男子の東京五輪予選を兼ねたU-23(23歳以下)アジア選手権で、前日本代表監督の西野朗氏(64)率いるタイ代表が初めて8強に進出した。戦前の予想を覆す快進撃に開催国は熱狂し、ユニホームなど関連商品の売り上げが急伸している。経済効果は100億円に上るとの試算もある。市中では西野監督をあしら...

ニュース概要

初めてのオリンピック出場に向け、快進撃を続けるタイ代表とその経済効果について。
現在はTrue Visionが持つ放映権が2020年に切れるので、DAZNが放送権を獲得できるか、見どころです。
タイ代表は次戦のサウジアラビアに負けちゃったみたいですが、西野監督は大人気のようです。

「タイの人」とは

日本ではU23は今年のオリンピックと繋がっているので注目度が高かったようですね。
タイでもサッカーで初のオリンピック出場に向けて「タイは思わぬ”応援消費”に沸いている。」ようです。
正直私の周り (職場はSET上場、MBAはタイの大手勤務者が殆ど) ではU23の試合を見ている、すごく盛り上がっている人はあんまり居ませんでしたが。。。

実はこういった日本語で発信されている媒体と、「自分の周りのタイ」には違和感を感じる事が割と多かったりします。(特に攻撃的な文体や、決めつけているものなど 笑)
私も然り、「タイ」とは、その発信者の周りの出来事でしかないことが非常に多いのです。

新たにタイで暮らす方々は、人に聞いたり、Googleに聞いたり、色々と調べると思います。
そして、ネット上や前任者との引き継ぎ、同僚との会話などから

「タイでは」「タイ人とは」という言葉をよく聞く事になるでしょう。

でも、そのような話を見聞きする時は、その場で話されている「タイでは」「タイ人とは」が何を指し示しているのか、鵜呑みにする前に少しだけ距離を置いてみてください。

意外と、見えている世界は狭いもの

ニュースや、在住日本人にありがちな解説として「タイでは●●なんですよ」と旅行者や出張者に言ってしまう事があります。
ニュースでもそうです。ボンビーガールとかもその部類ですかね。約5万円で暮らせる~とかもそうかも。

しかしながら、日本人が思うよりも「一般的なタイ・タイ人」を見つけるのは非常に困難で、
「普通は」「一般的に」が口癖の日本人からするとかなり捉えづらいのではないかと思います。
私も住み始めて4年経ちますが、日々分からない事ばかりです。

なぜ、普通が見つけづらいのでしょう?

よく言われることの一つとして、貧富の差が大きい事(以下記事)や、教育による差もありそうですが、
そもそも日本人が出会えるタイ・タイ人が、かなり偏っていることがあると思います。

タイ、上位1%に富の67%
タイは格差社会だ。クレディ・スイスの2018年の推計によると、タイでは上位1%の富裕層が持つ富が全体の約67%を占め、対象40カ国中で最大だった。所得の差は広がる傾向にある。同じく財閥支配の強いロシアやインド、インドネシアなどと比べても格差が大きい国になっている。貧富の差

私は駐在員なので、その前提でのお話となってしまいますが、

日常生活でタイ人に触れ合う機会は
・ドライバー、会社の同僚・部下
・小売店、ゴルフ場の店員
・コンドミニアムの警備員

とかそんなものじゃないでしょうか?

実は、普段から接していて、その人となりまで知っている人は
30人にも満たないのでは?と思います。

さて、ここまでで何が言いたいかはもうお分かり頂けたかと思います。
そう、タイに住む日本人が発信する情報は、圧倒的にサンプルが少ない中で発信されているという事です。

n=30以下の自分の経験・体験から得られたものである事が殆どではないでしょうか。
これは、統計的にはかなり偏りが出やすいサンプル数な訳です。

ましてやタイ在住者の中でも多くがバンコク住まい、
更にはスクンビット通り界隈に住んでいる都会者ですし、
地方の事どころか自分の通常の行動範囲外は知らないことばかりでしょう。私もそうです。

タイ在住日本人の立場

勿論、少ない経験の中でもタイに住んでいる人としてコメントを求められることもあります。
「これってタイでは普通なんですかー?」、とかかなりあるあるですね。

Best Thai Restaurant Bangkok - Luxury Authentic Thai Fine Dining
We serve the best authentic Thai Cuisine and provide the highest levels of cleanliness, service and authentic tasting foods.

※夜な夜な出張者への「タイあるある」が披露されているであろうレストランの一例

ネタとして言わなきゃいけない時もあるとは思うんですが、
少なくとも自分の心の中では「私の知る限りですが」という思いを持っておくことは
謙虚に、ゼロベースで物事を見ていくのにとても大事だと思います。

そうしないと、言い続けていくうちにそう思ってしまうので。。。
人間というのは、自分で同じことを言い続けているうちに、それが真実であると思い込んでしまうらしいです。

ゼロベースで捉えられないとどうなるか

ゼロベースで物事を捉えられないと、自分の都合の良い「タイ」「タイ人」しか見られなくなってしまいます。

昨年、タイ在住10年以上の方とお話しする機会がありました。
その際に、「そういえば、冠水はすぐする割に電線地中化も進んでますし、タイのインフラの進み方って面白いですよね~」という話をしていたところ
「タイで電線地中化?無理無理!!Mamespresso君はまだ浅いから知らないだろうけど、そんなのこの国では無理だよ」という驚愕のコメントを頂きました。

パヤタイ通りをはじめとして、電線地中化は数年前からガンガン進められている公共事業なのですが、どうやらご存じなかったようでした。

その方は関連産業に従事しているので、知っていてもおかしくないニュースなのですが、
私がそのニュースの話をしても、最後まで受け入れてもらえませんでした。

長く住む内に、「自分の中でのタイ」が固まってしまい、他の情報を受け入れづらくなってしまったのかもしれません。

MEA moves cables underground, Ratchadaphisek-Asok
Mr. Tepsak Titaraksa, Metropolitan Electricity Authority (MEA) Deputy Governor, chaired a meeting to explain progress of the Ratchadaphisek-Asok project to move...

※この記事は地中化エリアの進捗や、工事エリアを説明する2019年のものですが、
それ以前から結構な大通りでもやってました。

残念ながら、長く暮らすうちに少しずつ目が曇ってしまい、都合の良い情報しか目に入らなくなってしまったのかもしれません。

これはただのニュースの一例ですが、バイアスがかかったまま物事を捉える癖がついてしまうと、
十分な情報が得られないまま行動や意思決定をしてしまい、思わぬ落とし穴にはまってしまうかもしれません。

まとめ

ゼロベースで物事を捉えるために、特にタイでは
「自分も、その話を聞く日本人も、限られた経験の中で話をしている」ことを思い出すよう心がけています。
近しい数人がそうだからと言って、それが普通・一般的とはいえないんですよね。

ちなみに、タイ人同士でも「普通」というのはすごく難しいものの見方のようですが、
これは前述した学歴や貧富の差、出身(タイ系、中華系)などの多様性から来ているようです。

筆者はつきあいたての頃、嫁(タイ人)に「こういう時、普通のタイ人はどう考えるの?」と何度も聞いてよく怒られたものです。

先達の話は有難く聞きつつ、自分の見た・聞いたことも大事にしたいですね。
ではまた。

コメント

タイトルとURLをコピーしました